2010年 09月 16日
お腹の中の二人 |
気がかりなことをもう一度聞いてみました。
一度目は入院中、看護師さんに聞いたのですが
今回は主治医の先生にです。
「亡くなった赤ちゃんは連れて帰ることができますか?」
ドクターの答えは
「・・・・う~ん・・・・難しいと思っといて。」
入院中はそれほど窮屈そうではなかったお腹の中の二人でした。
ありがたくも、奇跡的に38週、2600gにまで成長した次男は、
今ではお腹の中で窮屈そうに丸くなっており、
ちょうど亡くなった子と、頭同士、ゴッツンコしている状態でした。
「残念やけど、亡くなったままお腹の中に3カ月いて、
まずは、陣痛の収縮に耐えられへんと思う。
まして、ちょうど頭のところにいてるから、
出産で押し出されたときに、たぶん、この元気な子が頭で押し潰してしまうと思うわ。
ほんまは、会わせてあげたいけど、
多分、会わせてあげられるような状態じゃないと思うから、
それだけは覚悟しといて。」
早くから肌着も2セット用意してあって、
入院中は、二人を連れて帰ろうと、
大小、お揃いのおくるみも、サマーコットンで手編みしていました。
(ごめんね。。。。)
お腹を撫でながら、涙がポツリとこぼれました。
今、私がやらないといけないことは、
二人を連れて帰ることではなく、
元気な子を無事に産み出すこと。
一卵性の双子の一人が妊娠中期で亡くなった場合、
多くの症例で、
亡くなった子がもう片方の子に影響を及ぼし、
二人とも亡くなってしまうか、
残った子に障害が残るかとどちらかだと告げられていました。
彼は、24週で亡くなって、38週まで、
じっと、黙って、お腹の中で双子の兄弟に寄り添っていました。
亡くなった子は、双子の兄弟になにも影響がないよう、
ひっそりと、一番近くで兄弟の成長を見守ってきたのです。
彼がここまでの奇跡を作ってくれたのなら、
私にできることは、
その思いを引き継ぎ、
彼の双子の兄弟を元気にこの世に送り出すこと。
それ以外にありませんでした。
流れていた涙を拭き、
にっこり笑ってドクターに言いました。
「わかりました。連れて帰るのは諦めます。
今まで撮った、超音波の写真を大切に持ってることにします。
この子に会えるのは今日で最後かもしれないので、
今日の写真も下さいね。」
そうして私のアルバムには、
お腹の中の二人の写真が、
もう一枚、増えたのでした。
by aserenityprayer
| 2010-09-16 07:46
| 【命】次男の誕生にまつわるお話