2010年 06月 23日
赤ちゃんが大きくなると、お母さんと一緒に暮らせるんだ。 |
同部屋のUさんのお産が始まりました。
まだ軽めの陣痛の間は、部屋でお産が進むのを待ちます。
ちょうど、面会時間だったので、長男が部屋にいました。
長男には、私が長期にわたって入院していることを、
「二人いた赤ちゃんの一人が死んで、
もう一人の赤ちゃんが大きくなるまで
お母さんは病院にいなくちゃならないのよ。」
と説明していました。
いつも優しく相手をしてくれるUさんが苦しそうにしているのを見て不安な顔を見せる長男に
「お姉ちゃんの赤ちゃんはもう大きくなったから、今、出ようとしてるのよ。」
と教えました。
長男は、
「お姉ちゃんの赤ちゃん、もう大きくなったからお家に帰れるの?」
と聞いてきます。
「そうだよ。」とこたえると、
長男はしきりに私の大きなお腹に顔を摺り寄せてきました。
「早く大きくなったらいいのにな~」
彼にとっては、「赤ちゃんが大きくなる」=「お母さんが帰ってくる」だったのでしょう。
まだまだ母親にべったりの2歳児です。
東京で入院しているときはもちろん、
大阪に転院してからも、帰り際に「お母さんも一緒に帰ろう~~~!」と、
泣き叫ぶこともありました。
私のベッドの中に潜り込んできたり、
抱きついて離れなかったり、
いじらしい言葉も山のように聞きました。
結局3カ月にも及んだ私の入院に伴って、
母親と離れて生活しなければならなかった長男。
幼い心でどれだけの我慢をしていたのかと思うと、
今や見上げるほど大きくなり、生意気な態度ばかり取る16歳の彼の背中に
「あの時はごめんね」と思わず語りかけたくなってきます。
長男が私の病室にいた時、
Uさんの陣痛の間隔は15分ぐらいだったでしょうか・・・。
当時2歳8カ月の長男は、
不思議なことを語り始めました。
by aserenityprayer
| 2010-06-23 09:07
| 【命】次男の誕生にまつわるお話