2010年 05月 22日
天使との対面 |
中絶手術には始めから終わりまで付き添いました。
ここでは敢えて、その時の様子の記述はいたしません。
手術を終えてまだ意識が朦朧としている彼女に代って、私が術後の説明を受けました。
そして、彼女の小さな小さな天使とも対面しました。
医師生命をかけて守ってくださった小さな天使の存在を
私に託してくれたドクター。
フィルムケースのような容器の中で、
お腹に中に居たのと同じようにゆらゆらと漂う天使が私に手渡されました。
意識が少しずつはっきりしてきた彼女にこの天使を手渡すと、
彼女は目を逸らすことなくじっと天使を見つめ、
ハンカチに包んだのでした。
その夜、
一人の部屋には到底戻すこともできず、
彼女には少し大きすぎる私のベッドを提供し、
心と体の回復をじっと待つばかりだったことを記憶しています。
そのあと私と彼女が向かったのは
神戸でした。
by aserenityprayer
| 2010-05-22 09:08
| 【命】私が体験した命のお話